インドネシアのジャカルタにある、北朝鮮レストランに行ってきました!
最近のニュースで北朝鮮出身の金正男がマレーシアで殺害されたと報じられていますが、その北朝鮮人容疑者達が直前にインドネシアの首都ジャカルタを経由していたとのことで、ジャカルタにある平壌レストランが地元で注目されています。
実際その北朝鮮系レストランとはどんな所なのか?
どんな人が働いているのか?
ニュースで色々北朝鮮に関することが報じられているが、インドネシア店の雰囲気はどうなのか?
北朝鮮の事情、容疑者達がアジトとしていたかもしれないインドネシア拠点に興味があったので事実確認を込めてその北朝鮮系レストランに潜入してきました。
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目次
平壌レストランとは
この北朝鮮系レストランは世界中に130店舗以上あると言われてます。
中国、カンボジア、ベトナム、ラオス、バングラディッシュ、インドネシア、マレーシア、モンゴル、ネパールなどにあるが100店舗は中国と言われてます。
以前オランダやイギリス、タイにもあったようですが今は閉店しているようです。
ちなみにこの北朝鮮系レストランの営業目的は一般的には外貨を稼ぐ為といわれていて、脱北者の話によるとレストランは少なくとも仲介業者を通じて毎年1万-3万USドルを北朝鮮政府に支払う必要があるとのこと。
店内には基本的に何かの能力に長けた北朝鮮人がいるとされていて、客が多い日にはダンスや音楽の演奏などが披露される。
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インドネシアの平壌レストランはどこにある?
ジャカルタ中心部から東へ10㎞ほどの位置にあるKelapa Gadingという地域にあります。
ここは華僑系のインドネシア人が多い地域で中華料理屋が多いことでも知られる。
北朝鮮系レストランをなぜこのエリアに選んだのかは謎。
早速潜入
お店の前に着いた。
お店は大通りに面しており悪くない立地、隣にはSteak restaurantとBornga Restaurantがある。
店は3階建てで店の入り口はモザイクが施してあり店内がよく見えないようになっている。
分かるのは入口のドアに”Buka”(営業中)というインドネシア語があるということと、そのドアの隙間から誰かがこちらの様子を伺っているということだ。
多少入りづらい雰囲気ではあったが、ここまで来たら入らないわけがない、ドアに忍び寄るとドアが開いた。
中から2名の韓国人っぽい女性が「Silahkan~」とぎこちないインドネシア語で迎えてくれた、どこか朝鮮なまりだ。
二人ともチャイナドレス風の服を着ており、スタイルがよく、顔もまあ可愛い。
入るとすぐ左手にレジがあり、そこから奥に向かって円卓が4つ並んでいる。
それぞれの机は竹製の簡易仕切りで区切ってある。
私達が入店すると同時に奥で3,4名の人影が奥へ入っていくのが見えた、客が少ないから皆でだべっていたのだろうか?
それとも何か大事な話をしていたのか・・?
それはともかく、入口から一番近い席に座ろうとしたら一番奥の席へ案内された。
嫌な気がしつつもとりあえず言うとおりにしてみる。
すると奥の席にだけTVが見れるようになっていて、そこには恐らく北朝鮮でいつも流れているであろうダンスの動画が延々流れている。
なるほど、これを見せたかったのだろうか。
などど考えているとすぐにお手拭きとメニューが渡された。
お手拭きはインドネシアにはない匂いがしてちょっと使用がためらわれたが、そこは気にせず手を拭いた。
北朝鮮では人気の匂いなのだろうか・・?
メニューを開けるとそこは写真付きの料理がずらり、15ページくらいあるだろうか、思ったよりメニューが多い。
価格は平均Rp150,000/品(約1400円) でジャカルタの物価からすると約2倍くらい高く驚いた。
また北朝鮮料理だけかと思いきや、中にはお好み焼きなど日本人向けメニューもあり、思わぬおもてなしメニューに更に驚いた。
驚いているといつのまにか後ろに従業員が立っている、そして「マウ ペサン?」(注文しますか?)と慣れないインドネシア語で話しかけてきた。
この従業員は完全にインドネシア語の発音が間違っていたが、いいたいことは分かったので気にせず注文をすることに。
とりあえず無難なものを頼もうと思い、焼餃子とキムチ、ご飯を頼んだ。
これでもRp200,000(約1700円)くらいだ。
注文後すぐにおつまみが3皿来た、干乾し小魚、クルプック、大根キムチ?。
味は美味しくない・・,見た目も中身も粗食という感じ。
これが北朝鮮ではよく食べられる前菜なのだろうか?
お茶も無料で出された、これは不味くはないが美味しくもない感じ。
私 「これは何のお茶ですか?」
従業員「Korean teaです」
そんなお茶があるのかという感じでとりあえずふーんと納得。
お茶飲んでいると、すぐにまたお茶を追加してくれたので大声で
「カムサハムニダ!」
と言ってみたら「・・・・」何も言わずにその場を去ってしまった。
なるほど、無駄話はしないようだ。
そうこうしている内に5分以内にご飯と白菜キムチが運ばれてきた。
これはかなり美味い、普通に美味い、韓国半島製特有の辛すぎずさっぱりとした味でこれは納得の味だった。
まさかインドネシアでこれだけのキムチが食べられるとは。
ご飯とキムチだけでも満足しそうだったが、10分後くらいに美味しそうな餃子が運ばれてきた。
餃子の中身は何かと聞いたら「ダジン バビ」(豚肉)と答えた。
この時もインドネシア語の発音が間違っているのが気になったがスルー。
餃子はインドネシア人向けなのか唐辛子醤油で食べるようだ、食べてみたらこれもまた美味い。
正直この美味さが意外だった、しかしちょっと辛かったので醤油だけをくれといったら普通に出てきた。
普通に美味かったので、またこりづに大声で
「Enak!(インドネシア語で美味しい!)」
と言ってみたら「Terima kasih」(インドネシア語でありがとう)と今度は返事をしてくれた、インドネシア語だと会話をしてくれるのだろうか。
トイレはどうやら2Fにあるようで1人の女性が案内してくれる。
1Fの奥には大量のビンタンビールが保管されていた、きっと誰かのために出されるのだろうがこの客入りでこの量は???
2Fに上るとそこは1Fよりも綺麗な内装になっていたので、恐らく要人は二階に通すのだろう。
トイレはインドネシアの水準で考えると綺麗な方だった。
2Fの廊下にはドアがいくつかあり、ドアには7,8など番号が振ってあった。
壁には北朝鮮の景色と思われる絵画がいくつか飾られていた。
「これはどこですか?」
「韓国です」
韓国がどちらの韓国を意味するのか分からなかったが恐らく北朝鮮だろう。
自分がまじまじ見ていると早く下に戻れというような圧力をかけられたので渋々下に戻ることに。
そして最後にいくつか質問してみた。
私「このTVで流れているのは何?」
従業員「ダンスよ、普通のダンスよ」
私「何のために踊っているのですか?」
従業員「TVの為よ」
私「今日は空いてますね、何曜日が混みますか?」
従業員「分かりません」
私「え?わかるでしょ?キラキラ(大体)でいいからさ」
従業員「分かりません」
私「英語は話せますか?」(英語で聞いてる)
従業員「話せません、インドネシア語だけ」
本当は話せるという気がした。
勘定を済ませて、最後にレジ裏にソジュがあったので
「お、ソジュですね!北朝鮮でも飲まれているんですか?」といってみたらボスっぽい女性にギロッと睨まれてしまった。
早く出て行けということなのだろうか、余計な会話をさせるなということだろうか?なんとなく後味悪く退店した。
外にいた他店のセキュリティと話してみたら、この店には最近ほとんど客は入らないとのこと。
また、インドネシア人従業員はいないとも。
最後に外に出てから店を振り返ってみると3階に電気がついていてやたら明るい、誰かいるんだろう。
しかしそれ以上は分からずとりあえず写真をとりその場を離れた。
ドアの隙間からはさっきの従業員がまだこちらを見ている。