ジャカルタでプチ起業中のemoです。
先ほど速報でトランプ大統領が誕生したようで、それについて
抱いた危機感について書きます。
目次
1.大統領候補それぞれの政策
2.アナリストの見方
3.トランプ大統領の勝利
4.まとめ
1.大統領候補それぞれの政策
簡単にクリントン氏とドナルド氏を表すと、
安定か変化
です。
2人の政策は見事に違っており
簡単にまとめますと、
クリントン氏
・イラン核合意賛成
・TPP反対
・富裕層への課税強化
・銃規制強化
・オバマケア継承
・不法移民に対する市民権検討
・日米同盟強化
・温暖化対策強化
ドナルド氏
・イラン核合意反対
・TPP反対(離脱)
・法人税大幅減税
・銃規制強化反対
・オバマケア撤廃
・不法移民阻止、メキシコ国境に壁
・駐日米軍の日本負担額増額
・パリ協定から離脱(温暖化に関して)
このように面白いくらい違うので、どちらが大統領になるかで政府が全く別の方向に進みます。
こういったことは日本ではあまりない例で、これだけ違うと国民の関心が選挙に集まるのもうなづけます。
2.アナリストの見方
当初多くのアナリストはトランプの人気は一時的ですぐに失速すると言われていましたが
、中々失速せず人気が継続しました。
それはトランプ氏が奇想天外なことを言っているようで実はアメリカが抱える
問題の本質を捉えた指摘が多いと皆が気付いたからだと。
例えば不法移民や難民受け入れ、麻薬、性犯罪などの市民に関心がありそうな
話題が多く、解決策も明快過ぎて「ポピュリズム」だと揶揄されていましたが、その極端ではあるが
気持ちの良いくらいはっきりした意見が、アメリカ国民の不満にどんぴしゃで
はまってしまったのだろう、との見方。
ちなみに10月末に行われた選挙結果予想ではトランプ氏の勝利確率は20%程だった。
http://projects.fivethirtyeight.com/2016-election-forecast/
こうして結果だけ見るとアナリストや分析サイトは全くあてにならないことが分かる。
3.トランプ大統領の勝利
数々の問題発言をして共和党ですら手におえないと言われていたトランプ氏だったが、
結局大統領になった。この事実はかなり大きい。
問題発言を取り上げると、同盟国軽視、人種差別、宗教差別など数知れず、
多くの敵を作った。特にアジアの国々はトランプに対して全面的に不支持とう
データがある。(共和党よりのカンボジアですら)
これから読み取れることというのは、アメリカ国民は
”アメリカ第一主義”
を選んだということだ。
色々と問題発言と思われるトランプ氏の発言は、アメリカ愛国主義という立場から
考えてみると素晴らしいものがある。そう、アメリカの利益だけを考えると
全てが問題解決に繋がっているのである。
メキシコとの国境に万里の長城を作るというような極端な話もあるが、
それくらいやらないと不法入国が止められないだろう?
麻薬の密売取り締まりを強化したいだろう?
という意思の表れで、分かりやすい。
日本に対して米軍駐在費用を上げるというのも国益にかなっている。
そしていつまでも守ってもらって当たり前だと思っている日本に対しての
外圧にもなり、安保を考えるきっかけにもなる。
4.まとめ
この大統領選挙結果をみて自分の頭に最初によぎったのは
イギリスのEU離脱選挙結果だった。
アメリカ大統領選と共通しているのはアナリスト達の
「まさかこんな結果にならないだろう」
という予想を裏切ったということである。
イギリスはEUから抜けないほうが経済的メリットがあり、誰もが
それを理解していて結局は離脱しないと思われていたが、結果は離脱。
国益よりも独立に対する想いが強く働いたといえる。
今回の大統領選もまさかこんな問題発言をして、予想が出来ないような人が
大統領になるとは多くの政治家、評論家も考えていなかった。
しかし、国民は選んだ道は違った。
ここに期待と不安があり、
良い点は国民の意見がそのまま反映されるので、今まで無理だと思われていたことでも
変革できる可能性があるというポジティブなこと。
心配な点は、国民の感情で結果が大きく左右されることがあるかもしれないということ。
今後世界の選挙はポュリズムに傾く傾向があるのかもしれない。
その結果、国民が一見喜びそうな政策ばかりが挙げられ、結局本質的な解決に
ならないといった事態にもなりかねないということだ。
そういった一時的な感情に流されるようなことが無いように、
今の内から感情に流されずに冷静に国の方向性を考えられるような枠組みを
考えるのがこれからの国民のあり方かもしれない、と思う大統領選挙結果だったなあと。
ちなみに自分はどちらが大統領になっても良かったと思っていて、どちらの
見方ではありません。
emodrum