さて、前回でようやくたこ焼き屋の土台が整ってきたところでした。
というのも、新しく入ったバイト2号と1号が結構気が合うようで
めちゃくちゃ二人でキャッキャと悪ふざけしたりします。
日本だったら仕事中に遊ぶな!と怒るところなんでしょうが、ここはインドネシア、
僕もお客さんを放置したりなど店の営業に影響がない限り黙っています。
まあ普通の日本人ならイライラしてしょうがないかもしれないですね、日本人と仕事の仕方が全く違いますからね。
仕事に対する姿勢が違うことを理解しないと外国人との協業は無理です。
これは海外起業するなら必須です。
まあ、正直一日店にいても暇ですし、ストレスを溜められるよか少しでも働きやすい環境に
して欲しいという想いもありました、僕の場合。
だから僕から出す指示は、「これをしてはいけない」よりも
「これをして」という指示を多くしました。
彼女達はやっている仕事の本質を考えられるようなタイプではなく、
取り敢えずいわれたことをこなす感じなので、ある意味経営者側としたらやりやすい感じです。
「やってはいけないこと」はお金を取るなとか、遅刻するなとかそういった大事なところだけです。
でもそれも言い方的には「店のお金はきっちり数えて管理しましょう」
「時間通りに必ず来てね」でした。
禁止するような言い方よりも、正しい行動を伝えた方が自然とその通りにしてくれるようです。
これは特に子供には効果的で、「転んじゃだめだよ」というと子供は転ぶんです。
でも「まっすぐ歩いてね」だとまっすぐ歩けるんです。
つまりこれはイメージです。
例えばスキーやスノボーをするときに転ぶイメージを持っていると絶対転びます。
でも上手い人の滑りをみて自分も同じように滑っている、もしくは目的地までの理想のコースを
イメージして滑ると不思議なことに滑れるんです。
僕はスノーボードに集中して取り組んだことがあるのでこれを身をもってわかっていました。
まさか飲食ビジネスに転用できるとは思っていませんでしたがね(笑)
ということで、指示をわかりやすくする為と従業員をこちらの望む方向に導くために肯定的な言い方に徹底しました。
また他のやり方として、同じことを何度も言い続けました。
日本人でも同じですけど、やっぱり人間は一度では覚えられないんですよね、一部の天才を除いて。
なので口を酸っぱくして同じことを言い続けることが大事だと思い、出来ていないところは徹底的に指摘し続けました。
するとそれが功をなしたのか、2か月で彼女達は僕の合格ラインを維持できるようになりました。
それに伴って僕は毎日お店に行っていたのを、2日に1回に減らしました。
それでも問題がないと判断したからです。
それに伴って材料の発注は逆にシビアになりました。
今までは毎日配達していたのを、2日に1回になるわけですから当然より確認が大切です。
そんな中、彼女達の報告忘れで一部商品の欠品をするという事件が起きます。
僕は怒りました。
欠品は機会ロスですし、お客さんに迷惑を掛けるので起こってはならないことですから。
「お互いにロスなんだよ」
ということをしっかりと教えて理解してもらいました。
伝えるだけでなく、理解しているか確認する。
これは飲食ビジネスは勿論スモールビジネスであっても必要な工程です。
その後、材料の報告だけは僕もなんとなく把握しておくことにして、尚且つ
何度か材料の在庫を確認するようにしたら、その後は防ぐことが出来ました。
本当は全てバイトに全て報告してもらえれば、僕の負担は減るんですが、全てを任せると
痛い目を見るのは自分なので、多少は妥協して彼女達のサポートはするようにしました。
こういった地味な作業を何度も繰り返し、更に土台を固めていきました。
これでようやく売ることにより力を割くことが出来るようになっていくのだった。
飲食ビジネスってこういった積み重ねなんですね・・・!
Emodrum