ども、ジャカルタでプチ起業中のemoです。
今回はジャカルタのごみ問題について紹介します。
インドネシアのごみ問題は非常に有名で、多くの方がブログなどで記事にしています。
それくらいインドネシアは汚い!!
東南アジアで一番汚いと言っても過言ではないと思います。
なぜなのか?どうすればいいのか? そんなところを紹介したいと思います。
目次
1.インドネシアのごみ問題現状
2.現在されている対策
3.考えられる対策
4.まとめ
1.インドネシアのごみ問題現状
インドネシアでは多くの人がどんなゴミでも地面に捨てます。
いや、地球に捨てます!! と言ってよいでしょう。
なぜなら、本当に場所を選ばずにどんなゴミでも捨てるからです。
例えば地球最後の楽園と言われている(言われていた?)バリ島の
ビーチに行くと、外観はとても綺麗で心が和みます。
しかし、よーく辺りを見回してみると、あります、ゴミの山が・・・・
生ごみは勿論、ペットボトルや瓶なども含まれます。
日本や他国ではこういったゴミは観光客が捨てることが多いのですが、
ここインドネシアでは現地人が捨てています。
しかもあらゆるゴミを、です。
考えられる理由
①教育不足
これが一番大きいと思うのですが、
ゴミをなぜ捨ててはいけないのか?
ゴミはなぜ分別する必要があるのか?
捨ててよいゴミはなんなのか?
などを知らないために多くの人がなんの罪悪感もなくゴミを捨て、結果自国を
汚染させてしまっているのが現状です。
昔はペットボトルなどのプラスティック製品はなく、バナナの皮など
オーガニックなものしかなかったのでゴミをそこらに捨ててもバクテリアが
分解してくれていたので問題は大きくなりませんでした。
せいぜいあっても一時的な悪臭くらいだったんでしょう。
しかし、今現在私達の周りにはノンオーガニック製品が溢れており、
それらが自然に分解されない、もしくは分解に時間が掛かることを知らずに
捨て続ければごみはどんどん溜まる一方です。
②根本的な考え方・文化
ゴミを捨てる多くの人達は、敢えてごみを捨てている人もいます。
理由は、
”雇用を守る為”
とのこと。つまり、ゴミが無くなるとゴミ拾いする人の仕事がなくなるからというのが
その人達の意見です。ただ、ちょっと考えればわかるのですが、ゴミが増え続けている
以上明らかに収集力より排出量の方が多いんです。もっというならば、ゴミを捨てなくて
も例えば落ち葉や土埃など掃除するべきものはいくらでもあるわけです。
つもり、雇用確保を謳うばかりに現状維持になってしまっているのです。
ゴミが増えなければ新しい仕事に着手することになり、それによって都市レベルが
上がっていくものだと思います。
日本も戦後、多くの国民は町中にどんどんゴミを捨てていましたが、
教育やごみ回収車の普及に伴い次第に町からごみが無くなり清潔な町へ、
今でも世界でも有数の衛生国となりました。
③宗教的な問題
ごみを捨てる人達はそれが当たり前で、貧しい人が拾うのが当たり前という考えがありま
す。
なので、少なくとも地面に落ちたものを拾い上げることすら嫌がる人もいます。
事実、自分もオフィスなどでちょっとゴミ箱をひっくり返して散らかしてしまった時、
またはお店でフォークやビニール袋が散乱している時に自ら掃除すると
周りに人に止められます。
「それはあなたの仕事ではないから止めて下さい」
「おかしいから止めてください」
と言われました。最近はあまりに自分が掃除するので
「真面目だなーKoko」
と言われたりしますw (Kokoは色白の人を呼ぶ時の呼び名)
つまり、社会的にゴミを拾うのは身分の低い人だけがすることだという
概念があるわけです。これはインドのカースト制度に近い考えだと思われます。
2.現在されている対策
こういった問題に対してどんな対策がされているかというと、
政府はほとんど手を付けていないと思われます。
僕が知る限りゴミ対策について具体的な動きをしているのは、
ジャカルタお掃除クラブ だけだと思います。
彼らは日本人を中心に、現地のインドネシア人を巻き込みお掃除活動に取り組んでおり、
今では様々なメディアにて取り上げられて一部では注目されています。
彼らの様な草の根運動は地味ですが、非常に大変にも関わらず、継続してメディアで取り
上げられてジャカルタ州にも認められるまでに上り詰めたのは
非常に素晴らしいことだと思います。
3.考えられる対策
①子供への積極的なゴミ教育
ゴミ回収をする人が増えることは非常に素晴らしいことですが、やはり元を絶たなくては
キリが有りません。いうならば滝のような鉄砲水がお風呂に流れ込んでいるのに
排水口の大きさが通常のサイズだったら絶対溢れますよね?
それと一緒でまず上流をどうにかしないといけません。
それには子供の教育が必須です。
なぜならば、すぐに実践してくれる可能性が高く、親世代に影響を及ぼしやすく、
未来まで継続して実践してくれるからです。
子どもは正直ですからいいと言われることはやってくれます。
そして、頑固な親世代、もしくは更に先代も子ども、もしくは孫のいうことなら
素直に聞いてくれるものなんです。
なので、早く子供にごみに対する知識を教えて、拡げることが現在・未来にとって
効率的なわけです。
②意識改革の為の継続的な広報運動
人間何かを言われた直後はやりますが、継続するのが中々難しいものです。
そこで、継続的にメディアなどを利用してごみ問題について広く伝えることが
大事です。そういった意味でお掃除クラブの活動は素晴らしいと思います。
一般人にはとても出来ないと思われるかもしれませんが、今は個人がメディアになれる
時代です。インドネシアにも影響力のあるブロガーの方がいます。
そういった方たちが協力してごみ問題についての対策を記事にすれば
多くの人にお金を掛けずに影響を与えることが出来ます。
③公共サービスの拡充
これは政府頼みですが、ゴミ捨て場の設置、ゴミ回収車の導入、焼却炉の設置
などやるべきことは多いです。特に正式なゴミ捨て場が足りていない現在では
違法にスラムなどに捨てられていることも少なくありません。
そこでゴミを仕分けて小銭を稼いでいる人がいるので、そういった人の保護も
同時に考えていく必要があります。
つまり、ゴミ問題を解決するには国民の意識改革をして国民の行動をまず変え、
それから効率的に問題解決するための施設や仕組みを行政が考え、設置することが
必要だと思う訳です。
日本はインドネシアに新幹線を設置したかったわけですが、こういった
公共サービス拡充の為の投資をする方がインドネシアの為になるのでは
ないかと思います。
4.まとめ
インドネシアには素晴らしい自然が残されているにも関わらず、自分達の手で
その自然を無意識に壊してしまっているのが現状です。
このままでは地球最後の楽園がゴミの島と呼ばれるのも時間の問題です。
解決には何度も言いますが意識改革が先決だと思います。
何しろ人は意識が変われば行動が変わりますので。
具体的には、自然を汚すことにより自分達が食べる肉や魚、穀物などあらゆる食べ物に
悪影響が出てそれを自分たちが食すことになるというこの自然の連鎖を
理解してもらいことが非常に大事だと個人的には思います。
いやゆる 因果応報 です。
また、ゴミを拾う人の為にゴミを捨てる という考えもこれは
労働力の無駄遣いです。
いくら人口が多いとはいえ、労働力の無駄遣いはもったいないです。
労働力を都市の発展の為に有効利用することで国は発展して
自分達も利益を享受できますし、今あるリソースを最適に配分することが
国益だともいえます。
ビジネスもごみ問題も、こういった限りある資源を如何にうまく使うか
というところでは共通しているなと思うのでした。
少しでもインドネシアのごみ問題に興味を持って頂けたら嬉しいです。
emodrum