新興国でのお金の管理の仕方/海外店でお金を管理している方法

横領 インドネシア

どうも・・ジャカルタでプチ起業中のemoです。
本日バイトがお金に手を出した疑いが出てショックを受けているところです。
完全な証拠がないのでクビにはしなかったのですが、やってないという
証拠もないのではっきりせずどうにも元気が出ません。
日本でもお金の管理は大変だといわれていますが、
レジのお金の管理などは徹底されており、お金に手を付けたら
大体ばれるようになっているので安心です。(個人商店などは別)
しかしここインドネシアではそんなシステムはまだまだ浸透していないようです。
そして私のような零細以下といってもいいような店でそんな良いPosシステムが
導入されているわけもなく、自分で全て管理しなくてはなりません。
その辺を詳しく紹介したいと思います。


目次
1.日本の飲食店でのお金の管理
2.インドネシアと日本の決定的な違い
3.私の店の管理方法
4.まとめ

1.日本の飲食店でのお金の管理

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日本の飲食店の多くは決済方法を多く持っています。
①現金
②クレジット・デヴィットカード
③ポイント
④電子マネー
⑤ビットコイン

しかしながら、多くの飲食店は現金を好みます。それは当たり前です、
何しろ飲食店の強みは”現金商売”ですから。
つまりお金が2か月後に入ってくるのと今入るのでは経営的にどちらが
楽かということです。
なので、多くの店にはレジがあり、Posシステムが導入されていることが当たり前です。
・Posとは

簡単に言うとレジ内の現金と売上をサーバー上、もしくはWeb上で
管理しているシステムです。これにより準備金と閉店後の残金の差が
Pos上の売上高と一致しているか確認できるわけです。
勿論お金の受渡時のヒューマンエラーが生じることもありますが、
そこレジでどう間違えたか後に調べることが出来るので、
本当のミスであれば対策を練ることが出来るし、故意の場合はやり方で分かるので
警察に突き出すなり簡単にできるわけです。
大企業の場合はお金の配達などもセキュリティ会社経由で行われるので
現金が店舗に入るとき、出ていくときは安心です。
このように、日本では管理が割と徹底されているのでそう簡単に
悪いことはできないようになっています。
2.インドネシアと日本の決定的な違い

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①信用
日本と比較すると従業員は経営者に信用されていないようです。
事実、残念ながら十分な教育を受けていない人が多く、
悪いことも笑ってごまかしてしまうような人もちらほらいるわけです。
そこで何が起きるというと、まず
準備金が少なく設定されます。つまりレジ内のお金が少ないわけです。
こうすることで例え不測の事態が起きても被害が少なくて済むわけです。
その代わりのデメリットは、すぐに釣銭がなくなってお客が待たされるということです。
事実大型スーパーマーケットに行くとよく釣銭がなくなってどこかにとりに行く、
もしくは誰かに持ってきてもらうということが起きます。
(その時に係の人間がゆったりと歩いてくるのが日本人的には信じられないのですが)
つまり、客側の利益より、経営者側の利益が優先されているということです。
これが新興国での当たり前になりつつあります。
②紙幣

日本では昨今自動レジというのが普及してきてます。
どの辺が自動かというと、預り金の計算とお釣りの計算です。
よくつまりが起きるので完全に自動化しづらいのが課題のように思えますが、
日本の技術は流石で計算間違えはありません。
先ほどのPOSシステムと組み合わせてレジでの誤差が大分減っているのでないかと
思います。
しかし、そんなシステムは新興国、特にインドネシアでは実現が難しいです。
最大の理由は、お金が汚くて機械が金種を認識できないということです。
そう、インドネシアの紙幣は紙質が悪く、すぐにくしゃくしゃになりますし、
汚れます。というか、お金を綺麗にするという文化のない国民性ということが
本質かもしれませんが。
余談ですが、うちのバイトは紙幣をホッチキスで10枚束を作る癖があり、
お金を大切にするという日本人からすると驚きです。
こういった理由があるので、インドネシアでは自動機の導入はしばらくないでしょう。
ちなみに自動販売機と、預け入れできるATMが少ないのもこれが原因です。
(まあ自動販売機は治安とのかみ合いもあるのですが。)
③セキュリティ

ではインドネシアではレジでのトラブルを避けるためにどういう対策をしているか
というと、各レジ付近にセキュリティ担当者を常駐させているんです。
これにより不正を複数の目で管理しているのです。
まあただ、法律でセキュリティを雇わないといけないからというのがあるので、
結果的に抑止力になっているというのが正しい見方だと思いますが。
そんなコスト掛けられないよ、と日本人的感覚だと思うかもしれませんが、
インドネシアではセキュリティを一人雇っても2万円/月 もしないくらいですので
十分ペイできてしまうという事情もあります。
つまり人件費の高い日本のような国では自動化してリスクとランニングコストを
下げる方向なところ、新興国では初期コストをかけずに如何に人海戦術で
リスクを下げるかという差があるといってよいと思います。
3.私の店の管理方法

gaji karyawan indomaret※画像はインドネシアで有名なコンビニ
・3管理

さて、零細の私の店ではそんなシステムは一切なく全てがマニュアルです。
つまり、
①在庫管理
②売上管理
③現金管理

を徹底するということです。マニュアルでw
結構面倒くさいですが、コストがかけられない以上やるしかありません。
これを徹底することによってほぼ不正は防げます。
また、インドネこの人にシア人は計算が苦手ということもあって
不正をしたくても簡単にできないようなので、そこはラッキーでした。
但し、大きい不正は防げても数百円単位の
不正は気づけない時があります。
今回うちのバイトにかけている不正の疑いは実はその程度の
金額の疑いなのです。
それくらいいいじゃん

と思う方もいるかもしれませんが、バイトの一日の給料は千円もありません。
そこに数百円の不正というとかなりの収入になるわけで、これを簡単に
見逃すわけにはいきません。また、不正というのは一度うまくいくと
癖になり繰り返すという特徴がありますので、確実に予防することが大事です。
少なくとも芽は小さいうちに積めということです。
・飴とムチ

お金の管理は一番厳しくします。どんな小さな誤差でも厳しく追及します。
そうすることにより向こうは
「うるせーやつだ」

と思いながらも
言われるのが面倒なのでちゃんとやらなくては となりしっかり管理してくれます。
逆になあなあになるとそれこそ不正の温床になるので絶対に誤差は許してはダメです。
そうやってお金の管理を厳しくする中で、売上がいいとき、忙しいときは
ご褒美を上げたりします。というのは単純にお菓子とかご飯を与えるくらいです。
これで大分喜んでくれるので安いものです。こういったわかりやすい飴を与えることで
この店にいるといいことがある、ついていけばいいことがある ということになり
従順に働いてくれます。
・家族のように

東南アジア、というかインドネシアだけかもしれませんが、みんな従業員は家族のように
仲良くします。初めて会ったやつ同士で肩を組んでたりするんで結構びっくりします。
彼らのそういった仲間意識というのは文化だなとも思うし、日本人の忘れかけた
感情だなあとも思います。
それで自分も彼らと家族のようにふざけたり、話したりします。
彼らは非常に仲間意識が高いので仲間として一度認めるとめちゃくちゃ
面倒見てくれたり、助け合ったりします。
なので家族のようになることで、不正などを防ぐことにもつながるわけです。
(今回のように未遂が起きると非常にショックを受けるという諸刃の戦略だったりしますが・・・)
4.まとめ

こうしてみてみると不正を防ぐやり方はいくつもありますが、
国によって現実的な手段、効果的な手段は違うことに気付きます。
但し共通していることは
リスク分散し、管理は徹底するということです。

インドネシアですら手段は正しいといえるか分かりませんが、レジ元金を
少なめにする、セキュリティを配置するなど対策しています。
つまり人に依存せずなるべく信頼できる仕組みをつくり浸透させるというのが
現実的な手段に思えます。
新興国で暮らしていると日々の生活がもっと便利になる要素は
隠れています。それはレジ業務やお金の管理もその一つです。
会社にとってリスクが少なく、
尚且つお客優先という目線に立ってオペレーションを考えることが
我々日本人が新興国にできる良い提案なのではないかと日々思うわけです。
emodrum
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投稿者: emodrum

インドネシアはジャカルタで新規事業立上中、元たこ焼屋。 海外就職、現地採用、海外生活、海外ビジネス、ノマドの欲しがる情報 など紹介。

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