小さい記事が大きなニュース/インドネシアの時事ネタをひも解く

ども、ジャカルタでプチ起業中のemoです。
今回はインドネシアの気になるニュースをPickしてみます。
今回僕が気になった記事はこちら
”日本借款で建ったコトパンジャン・ダム水不足で稼働停止”

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これをみて思ったのは、「水不足くらいどこでも起きるから日本のせいではないやん」
むしろ地球の異常気象の話なんじゃん?と思いました。
しかしさらっとこのダムについて調べてみるとかなり曰く付きのダムであることが分かり
面白いのでシェアします。


目次
最初に: 損をしているのは日本国民?
1.そもそもODAとは?
2.何が話題になっている?
3.何が問題なのよ?
4. まとめ

最初に

基本的にODAというのは日本国民が損していることが多いといって良いです。
正確にいうと一部の人・企業は恩恵を受けるものです。
そうしてでしょうか? それをかみ砕いていきましょう。
1.そもそもODAとは?

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Official Depelopment Assistanceの略で
「発展途上国の経済発展や福祉の向上のために先進工業国の政府及び政府機関が発展途上
国に対して行う援助や出資のことである。」
by Wikipedia
これは何となく皆さんご存じだったかと思います。
では大きく分けると2種類あるというのをご存知でしょうか。
それは
無償資金援助有償資金援助かということです。
無償はいわゆる贈与として処理されます。
有償はいわゆる貸付です。良く聞く”円借款”もこちらに当てはまります。
両方ともまず前提として国益があることが前提です。
勿論建前は新興国の発展を助ける為と言っていますが、そんな綺麗なことだけではなく
勿論旨みがあるからお金が動くわけです。
特に無償資金援助の場合は、
資源確保、労働力確保、市場開拓、インフラ設置 などを目的として行われることが
多いです。
有償援助の場合は、タイド援助といってコンサルタントや施工主が日本企業であることを
前提条件とすることが多いです。
つまりODAとはその国の未来に発生する利益を抑える為に投資する手段と言えそうです。
2.何が話題になっている?

このダムの建設によって被害者が出ており、彼らが日本政府、JICA、東電設計を
訴えているんです。
実は、ODAによって訴えられるのは日本政府として初めてのことで、それで話題に
なっています。
当時報道ステーションがやらかしたこともあり、日本でも話題になったようです。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/kenkai/0911.html
3.何が問題なのよ?

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ではなぜ訴えたか。
訴えている内容は大きく分けると
人権、生活、文化、自然 です。
人権・・・どうやらダム建設予定地に住んでいた人脅されて退去承諾。
まあ、当時スハルト政権で群が動いたらしいですが。
生活・・・移動先で仕事を約束されていたらしいですが、全くなく、しかも土地は
褪せていて使い物にならなかった。
文化・・・民族文化が失われた。
自然・・・スマトラ象、バクなどが死滅した。
これだけみるとかなり酷いと思いますが、しかし難しいのは誰に責任があるのか?
のようです。
まず全体の流れを見てみると
1979年 このダムの案件が発案
1992年 建設開始
1998年 運用開始
2002年 政府らが訴えられる
2009年 原告敗訴~現在まで上告中

何故日本政府らが勝訴したかというと、すごーい簡単に言うと
当時環境に影響があるかの調査をする責任は現地政府にあるから ということなんです。
但しその政府が調査依頼をしたのは誰かというとA大学。
でもその後日本がR大学にダム建設時の仕事を依頼したいという話+A大学の
調査報告書を改ざんした疑いがあるようで、それがまた疑惑を生んでいるようです。
もはやわけわからん・・・というか、金にまみれた嫌な話になってきたな・・・
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お金が絡んだ話というのはなんとく想像は出来ますが、
そもそも根本的に何が問題なんでしょうか
ということでこれを見てください。
File Oct 19, 1 44 25 AM
この下請けというのがポイントでここは民間の企業が担うことが多いようです。
コンサルティング会社、エンジニアリング会社、ゼネコンなどなど。
彼ら下請けが現地の調査(F/S)をして、「こんな橋があった方がいんじゃない~?」とか
「発電所要るっしょ?」「空港いるよね?」とか色々政府に提案して政府を動かすわけです。
それから政府は大使館などにODAの依頼をし、大使館などの公館から外務省へ連絡がいき
、環境調査などが始まるわけです。
つまり始まりは基本的に日系企業発信なわけです。彼らが案件を発掘して
それを形式的に”現地政府からのお願い”という形にしてお上(外務省)に挙げるわけです。
この一連の流れは出来レースで、基本的にどれくらいの金額でやるかなども
全て前もってある程度計算されているはずです。しかも金の源泉は政府なので
かなり潤沢な予算が組まれるものだと予想されます。
なのでその下請け企業からしたら、「ほぼ絶対儲かる、しかも収益も予想しやすい仕事」
なわけで”おいしい”訳です。なので、計画が立ったら突き通したいものでしょう。
しかもODAというのは予算の細かい使い方というのは開示されていないのが現状です。
こうして全体像を見てみると、今回の問題もそうですが、日本のODAの仕組み自体を
根本的に考え直した方がよいのではないかと思ってしまいます。
4.まとめ

ODAというのは基本的に2国間でWin Winであるはずですが、世の中の真理的に
誰かが得をすれば誰かが損をします。
そして今回は損をするのは多くの日本国民だということです。
なぜかというと、払った税金が途上国に使われると見せかけて実は
特定の日本企業に使用されているのが実態だからです。
その他に調べてみて思ったのは、
・巨額のカネが動くと小回りが利かない。
・登場人物が多く、自分だけ(自社だけ)では流れを止められない

こういったことを感じます。
その点スモールビジネスはいつでも始められるし、すぐに撤退も可能で小回りが利くのが
メリットだなと改めて思うのです。
儲けはたかが知れていますが、ビジネス関係者も少ないので方向転換、もしくは軌道修正
も容易で問題発見、問題解決、実行が迅速に的確にできるのが最大のメリットです。
僕が行っているたこ焼きビジネスもこのスモールビジネスの例です。
素人なの物で色々なことを試しては失敗、また試すの繰り返し。
いわゆるPDCAを回していくのに最適なビジネスです。
もし自分のビジネスを持ちたいという方で、大規模な会社を持ちたいという野望を
持っている方もいるかもしれませんが、上記に上げた様な理由でまずは、
スモールビジネスをしてみるのが初期は良いのかもしれません。
何しろ最初のビジネスは大体の人が失敗してますからw
emodrum

投稿者: emodrum

インドネシアはジャカルタで新規事業立上中、元たこ焼屋。 海外就職、現地採用、海外生活、海外ビジネス、ノマドの欲しがる情報 など紹介。

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